退廃と絶望の中をさまよう愛の運命を描いた佳作 福永武彦『海市』。P+D BOOKSで復刊!

 

妻子ある画家・渋太吉は、伊豆の海村で蜃気楼のように現れた若き女性・安見子との道ならぬ恋に溺れていく。

 渋はかつて一緒に死ぬ約束をした女性を裏切り、妻とは離婚寸前の状況にあった。やがて、安見子は親友の妻であることが判明するが、彼女への思慕は変わらず肉体関係を続けていく。

 恋愛の幾つかの相を捉え、著者が得意とするカットバック手法で、それぞれの愛憎劇が複層的に展開されていく構成。福永武彦が退廃と絶望の中をさまよう愛の運命を描いた佳作です。

 その復刊を記念して、著者の長男・池澤夏樹氏が解説を特別寄稿しており、読み応え充分。

 

「P+D BOOKS」は、創刊1周年を迎えた小学館のブック・レーベルで、昭和の名作の数々をペーパーバック(P)と電子書籍(D)で同時に発売・配信しています。福永武彦のほか、川端康成、松本清張、遠藤周作、立原正秋、中上健次などの昭和の文豪の作品75点を復刊(2016年6月現在)していますので、ぜひ一度小学館のサイトをのぞいてみてください。

 

小学館 P+D BOOKS 定価:本体650円+税

 

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退廃と絶望の中をさまよう愛の運命を描いた佳作 福永武彦『海市』。P+D BOOKSで復刊!