「まったく新しい新選組作品」と評せられる、山本音也著『本懐に候』(4/11刊)。松本清張賞作家、10年ぶりの渾身の書き下ろし長編!

 

 新選組最後の隊長・相馬主計と元隊士・安富才助。土方歳三の最期を看取ったふたりは、戦いでそれぞれ腕と指を失ったものの、明治の世へと生き残った。流刑での島暮らしの中で思わぬ邂逅と確執を経たふたりの人生は「御一新」の荒波の中、思いもよらない方向へと導かれていく。そして、物語は痛切のラストへ――。

 本書は02年に『ひとは化けもんわれも化けもん』で第9回松本清張賞を受賞した山本音也氏の10年ぶりの長編小説です。山本氏は82年に「宴会」で中央公論新人賞を受賞。翌83年には芥川賞候補にもなっていますが、その後、度重なる休筆期間があり、新刊の発売が心待ちにされていた作家です。

 10年ぶりの作品となる今作は、現代でも非常に人気がある「新選組」において、あまり多くを語られていない最後の隊長・相馬主計と隊士・安富才助にスポットをあて、その波乱万丈の人生を重厚かつ繊細な筆致で描き出しています。戦いで死ぬことができなかった男が抱える葛藤や、不器用なまでの生き様は、時代小説好きの読者ならずとも強く惹きつけられるものがあると思います。

 文芸評論家の縄田一男氏をして「まったく新しい新選組作品の誕生」と言わしめた本書は、著者が長い年月をかけ推敲に推敲を重ね、辿り着いた新境地とも言うべき快作です。是非、ご一読ください。

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「まったく新しい新選組作品」と評せられる、山本音也著『本懐に候』(4/11刊)。松本清張賞作家、10年ぶりの渾身の書き下ろし長編!