世界で800万人以上が体験、企業の研修プログラムにも活用され話題に──『ダイアログ・イン・ザ・ダーク 暗闇の中の対話「みるということ」』(12/27刊)

 

 東京・外苑前とグランフロント大阪に、今、大変話題になっているエンターテインメント空間があります。ダイアログ・イン・ザ・ダーク(以下、DID)。世界39か国、130都市以上で開催され、2015年現在800万人以上が体験したイベントです。

 何時間いても目が慣れることのない純度100%の暗闇。そこに、最大8人のグループで入っていきます。中にはたくさんの仕掛けがあって、およそ90分、楽しく過ごすという、他に類を見ない空間です。グループにはアテンドと呼ばれる暗闇のスペシャリストがつき、暗闇の中を案内してくれます。このアテンド、実は、視覚障がい者の方々なのです。

 最近では、日本を代表する企業の多くが、こぞってこの空間を研修プログラムとして活用しています。DIDを体験すると、今まで気づかなかったものに気づくことができます。

 暗闇の中では、社会的な地位や肩書き、容姿、名前も役に立ちません。年齢や性別を超えて、フラットな立場で接することができるのです。すると、見えてくるものがあります。それは、人によってさまざま。悟りの境地のような心境になる人もいれば、理由もなく涙があふれる人など。その秘密は一体どこにあるのでしょう。

 それは、暗闇を案内する「アテンド」の個性にこそあるのです。福祉という範疇ではなく、エンターテインメント空間の創出を担う彼らを通して、今、どうして社会が彼らを求めるのかを探ります。

 本書の巻頭には、生物学者で著作も数多くある福岡伸一先生の特別寄稿で、暗闇の効果を分析。前半では、過去の体験者の追跡ルポ、大手企業ボードメンバーによる社内研修の効果など、その理由に迫る記事が続きます。

 また、後半は、アテンドとして活動している視覚障がい者たちが、一体どんな個性、能力を持っているのかに迫ります。彼らの鋭い感覚を駆使してデザインされたタオルや漆器。また、アテンドの中には、世界的な音楽家もいれば、陸上競技のメダリストもいます。彼らの日常生活の密着レポートで、これまでほとんど知られることのなかった、視覚障がい者たちの才能が明らかになります。

 本書は、ダイアログ・イン・ザ・ダークというイベントを通して、これから迎える高齢化社会、多様化が認められる社会のあり方を知るきっかけを提供します。

[ダイアログ・イン・ザ・ダーク]世界39カ国、130都市以上で開催され、2015年現在で800万人を超える人々が体験しています。このイベントは、1988年にドイツで、哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれました。日本では1999年11月に初めて開催され、現在は東京・外苑前の会場とグランフロント大阪にある「対話のある家」を中心に開催中。これまで約16万人が体験しています。本書は、ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン代表の志村真介さん、同理事の志村季世恵さんほか、スタッフとアテンド(視覚障がい者)による執筆原稿となります。

 

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世界で800万人以上が体験、企業の研修プログラムにも活用され話題に──『ダイアログ・イン・ザ・ダーク 暗闇の中の対話「みるということ」』(12/27刊)