矢部宏治/文・須田慎太郎/写真『戦争をしない国 明仁天皇メッセージ』(6/30刊)から、〈平和国家・日本〉のあり方を考えてみませんか?

 

 ベストセラーとなっている『日本はなぜ、「基地」と「原発」を留められないのか』(集英社インターナショナル)の著者・矢部さん。今から4年前に上梓した『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)の取材の際に、沖縄の基地問題の矛盾を痛感します。今までの自分の視点がいかに、本土目線だったのかに気付かれたそうです。

 その後も幾度となく沖縄に通い続けるなかで、『日本はなぜ、~』の執筆に繋がっていくわけですが、同時に、矢部さんと同じように、沖縄の大きな矛盾に気づき、さらには心を痛め、その後も自らのライフワークとして平和を希求されている方がいることを、取材の過程で知ることになりました。

 それが天皇皇后両陛下です。

 そして象徴天皇という大きな制約のもと、沖縄問題を入り口にして、折りにふれて発信される天皇皇后両陛下のメッセージを、矢部氏は調べていこうと思い立ったのです。

 戦後日本最大の矛盾である「沖縄問題」と真正面から向かい合い、その苦闘のなかから「声なき人びとの苦しみに寄り添う」という、象徴天皇のあるべき姿を築きあげていった明仁天皇。その思いは、広島へ、長崎へ、そして福島。さらには中国、韓国などの近隣諸国に寄せられています。その平和への思いと重要なメッセージの数々を、天皇の足跡を辿りながら、沖縄、広島、長崎、福島、サイパン、パラオを撮影した写真家・須田慎太郎の写真とともに紹介します。

 本書担当編集者の言葉から。

「戦後70年がたち、いま日本は大きな曲がり角に立っています。そうした時代のただなかにあって、折にふれて発信される明仁天皇の考え抜かれたメッセージ。その根底にあるのは、〈平和国家・日本〉への強い思いです。
 本書は、天皇という地位ではなく、ひとりの人間としての明仁天皇にスポットライトを当て、大きな苦悩と長い苦闘の中からつむぎだされた、その珠玉の言葉を美しい写真とともに紹介しています」

【著者プロフィール】

矢部宏治(やべ・こうじ)/1960年、兵庫県生まれ。慶応大学文学部卒業後、(株)博報堂  マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表。著書に『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)。共著に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(創元社)。戦後日本の進むべき道を示した近著『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル)がベストセラーに。

須田慎太郎(すだ・しんたろう)/1957年、千葉県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。在学中から日本報道写真の先駆・三木淳氏に師事。86年日本写真協会新人賞受賞。05年~07年、『ZOOM Japan』編集長。主な写真集に『駐日大使の素顔』(フォトルミエール)、『人間とは何か』(集英社)など。ノンフィクション作家・立花隆氏との共著に『エーゲ 永遠回帰の海』(書籍情報社)。近著は、日光東照宮400年を記念した決定版写真集『日光東照宮』(集英社インターナショナル)。

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矢部宏治/文・須田慎太郎/写真『戦争をしない国 明仁天皇メッセージ』(6/30刊)から、〈平和国家・日本〉のあり方を考えてみませんか?