【今も健在】三浦綾子著『丘の上の邂逅』は、心迷う人や不安を抱える人への心温まるメッセージ

 

 愛や罪、許しといったテーマで多くの名作を残した三浦綾子さん(1999年10月没、享年77歳)。作家デビューまでの半生は、壮絶なものでした。

 三浦さんは1922(大正11)年、北海道旭川生まれ。太平洋戦争中に小学校の教員となり熱心に指導しましたが、1945(昭和20)年に敗戦を迎えると、これまでの教育の過ちに気づき、翌年退職します。その年結核に罹り、13年に及ぶ長い闘病生活が始まります。婚約者との婚約解消、入水自殺未遂、脊椎カリエスの診断、恋人の死。その中でキリスト教に受洗し、闘病の中で出会った三浦光世さん(2014年10月没、享年90歳)と、1959(昭和34)年に結婚します。そして1964(昭和39)年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に応募した『氷点』が入選、となるのです。

 現在、『氷点』をはじめ『銃口』『塩狩峠』などの全作品は、小学館から刊行されている「三浦綾子電子全集」で読むことができます。

 本書では、家族や親しい人たち、旭川のことなど身近なことを描きながら、誰もが抱くであろう悩みや至らなさに、話が及んでいきます。作者の人柄と信仰そのままに、温かく真摯なまなざしで語られるエッセイは、今も三浦さんが健在であるかのように私たちの心に語りかけてくれます。

「これから先も、心迷う人や不安を抱えた人の指針になってくれるに違いない」(解説・梯久美子さんの文章より)という、三浦文学の最初の1冊としてもオススメのエッセイ集です。

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【今も健在】三浦綾子著『丘の上の邂逅』は、心迷う人や不安を抱える人への心温まるメッセージ